VPSリフロー用溶液 ガルデン液

VPSに使用されるガルデン液の特長

  • オゾン層を破壊する化学反応に関与する塩素を一切含有していない
  • 市販のCFCsに比べて低蒸気圧であり、揮発性に乏しい
  • 構造的水素を含んでいない為に低化学反応で、市販の構造的水素を含む製品に比べてより安全に取り扱うことができる
  • 大気中のオゾンに影響を及ぼさず、CFCsとハロン製品の規制に合格するものである

環境問題に関して

低分子のクロロフロロカーボン(CFCs)及び、ブロモフロロカーボン(ハロン)は、大気中のオゾンの枯渇の原因とされています。 オゾン枯渇のメカニズムは、CFCsやハロンに含まれる塩素・臭素が大気中のオゾンと反応して酸素分を作るものと考えられており、特にCFCsとハロンは空中に発散し易く、大気上層に達することがある為、このような場合に太陽からの放射によりこれらの分子から塩素・臭素が切り離された時、バラバラになった原子によってオゾンを酸素に替えてしまいます。
オゾン破壊を避ける代替品の一つとしては、一つかそれ以上の構造的水素を含むCFCsが有ります。 これらの材料に含まれる分子中の水素は、大気中に低くとどまり成層圏まで達しないのでオゾン破壊を引き起こすことは有りません。 もう一つの代替品は、塩素や臭素を含まないCFCsで、これは大気中のオゾンと反応して酸素分を作る事は有りません。
ガルデン液は、塩素も臭素も含んでいない液体であり、オゾン破壊には何ら関係も有りません。 また、比較的低蒸気圧なため、大気中のオゾンに対して如何なる影響も及ぼすことはなく、かつ、CFCsとハロン製品の規制に合格するものです。 構造的水素を含んでいないので反応性に乏しく、構造性水素を代替品とした類似の製品に比べて、より安全で取り扱い易い物となっているのも特長の一つです。

ガルデン液の安全性について

ガルデン液は、EPA(環境保護局)の定めたオゾン枯渇物質クラスIにもクラスIIにも該当せず、オゾン枯渇物質クラスIおよびクラスIIのいかなる製品でも有りません。(AUSIMONT社、ガルデン安全保証書より)

参考:クロロフロロカーボンによるオゾン破壊のメカニズム

クロロフロロカーボン分子の光化学反応による分解によって発生した塩素ラジカルは、オゾンの連鎖反応を引き起こします。 (塩素及び臭素を含まない過弗化分子は、オゾンを枯渇させるフリーラジカルを生成せず、オゾン枯渇反応に関わる事ありません。

物性データ

※弊社にて取り扱っているアイテムは、VPSグレードの"HS"及び"LS"のみです。

 
特性 単位 LS200 LS210 LS215 LS230 HS240 HS260
沸点 200 210 215 230 240 260
流動点 -85 -82 -82 -80 -78 -75
動粘度 cST 2.4 3.3 3.8 4.4 5.3 7.0
蒸気圧 torr <1 <10-1 <10-1 <10-2 <10-2 <10-2
密度 25℃ g/cm3 1.79 1.80 1.80 1.82 1.82 1.83
50℃ g/cm3 1.96 1.97 1.97 1.99 1.99 1.99
表面張力 dynes/cm 16 17 17 17 17 17
引火点
比熱 cal/g・℃ 0.23 0.23 0.23 0.23 0.23 0.23
蒸発潜熱 cal/g 15 15 15 15 15 15
熱膨張係数 cm3/cm3・℃ 0.0011 0.0011 0.0011 0.0011 0.0011 0.0011
熱伝導度 w/cm2
(℃/cm2)
0.00065 0.00065 0.00065 0.00065 0.00065 0.00065
誘電率 - 2.1 2.1 2.1 2.1 2.1 2.1
誘電損失 - 0.0002 0.0002 0.0002 0.0002 0.0002 0.0002
絶縁破壊電圧 kv/2.5mm gap 40 40 40 40 40 40
体積抵抗 Ω x cm 1x1015 1x1015 1x1015 1x1015 1x1015 1x1015

ガルデン液の販売について

弊社では、弊社のVPSリフロー装置をご使用のお客様へのみガルデン液を販売しております。

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ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社
TEL:03-5425-4308 FAX:03-5425-4321
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