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コポリマー系 圧電・強誘電性材料 Piezotech® FCシリーズ
圧電性、焦電性、強誘電性を有するセンサ向け材料
FCシリーズはフッ化ビニリデンモノマーと三フッ化エチレンの共重合体(コポリマー)です。製膜、結晶化、分極作業を行った後に大きな残留分極が残るのが特徴です。この残留分極の効果で材料の変異に対して電位差を生じ、この電位差を測定することでセンサとして使用できます。また電位差(電解)を与えることで分極した分子構造が引っ張られ変形することで電気信号を機械的な動きに変換する事ができます。
また、一定以上の電圧を付与することで分極向きが反転する性質を利用し、強誘電メモリの記憶素子としても応用が検討されています。
Piezotech® FCシリーズは、粉末（パウダー）、インク、分極処理済みフィルム（120×120mm）、電極付きフィルム等の形状で販売しております。
詳細は製品販売形態をご覧ください。
| 項目 | FC20 | FC25 | FC30 | FC45 |
|---|---|---|---|---|
| VF3含有量（%） | 20 | 25 | 30 | 45 |
| キュリー温度（℃） | 131-141 | 112-123 | 96-106 | 57-62 |
| 融点（℃） | 148-152 | 148-152 | 149-153 | 156-160 |
| 分子量（Kg.mol-1） | 400-500 | 370-530 | 380-540 | 350-550 |
| 残留分極（mC/m2） | 70 | 65 | 65 | 40 |
| 抗電解（V/μm） | 50 | 50 | 50 | 48 |
| 自発分極（mC/m2） | 80 | 70 | 67 | 35 |
| d33（pC/N） | -27 | -24 | -22 | -20 |
| 比誘電率 | 11 | 11 | 11 | 11 |
PVDFホモポリマーの場合は一軸延伸しなければなりません。PVDFコポリマー（FCシリーズ）はキュリー温度以上でアニーリングするだけで、β型結晶の比率が増加し、強誘電性を高めることができます。図1に示したPVDFコポリマーのD-E（電気変位―電界）ヒステリシス曲線も強誘電体です。電場を印加していない状態で電気変位の残留分極量（Pr）、電場が0の際にPiezotech材料の抗電場Ecが求められます
図1 FCシリーズのD-Eヒステリシス曲線
図2 VDFの分率とキュリー温度及び融点の関係図
PVDFコポリマーはキュリー温度で強誘電体から常誘電体に転移します。図2のように、キュリー温度はモノマーの組成によって異なり、この温度は熱に対して圧電性の安定性も決定します。つまり、FCシリーズは圧電性、焦電性、光透過性を持つ強誘電性材料といえます。
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